マスクの長時間着用で口腔内環境が悪化する?

マスクを1日に何時間もつけている、という人もいるのではないでしょうか?マスクをずっとつけていると、感染対策はバッチリ!と思われがちですが、実は、マスクをしていることによって出てくる弊害というのもあります。

その一つにお口の環境悪化という問題があります。
今回は、マスクの長時間着用によるお口への影響についてご紹介します。

マスク装着がドライマウスを誘発する

マスクをすると、やはり呼吸をするのが苦しく感じてしまいます。そうすると、普段は鼻で呼吸をしている人も、口で呼吸をした方が楽なので、外から見えないこともあり、口をぽかんと開けたまま、口呼吸になりがちです。

口で呼吸をしても鼻で呼吸をしてもどっちでもいいだろう、と思う人もいるかもしれませんが、実は全然違います。

常に口呼吸をしていると、口の中の唾液が乾いてしまい、ドライマウスの状態となります。唾液はお口の健康を守るために様々な働きをしていますが、ドライマウスになるとその機能が大きく失われてしまうことになります。

ドライマウスが引き起こす悪影響

唾液というのは、まず消化酵素としての働きがよく知られていますが、そのほかにも、お口の中をきれいに洗い流す、お口の中の酸とアルカリのバランスを整える、免疫作用を発揮する、酸で溶けかけた歯を修復する、お口の粘膜を保護する、といった健康を保つ働きの他、ものを飲み込みやすくする、味覚を感じやすくする、といった働きも担っています。

マスクをしていると、何となくお口の乾燥が防げるような気がするかもしれませんが、口呼吸になってしまうと口の中に直接吸気が入ってくるので、唾液は乾いてしまい、唾液の機能を発揮することができません。

そうすると、結果的に虫歯や歯周病のリスクが高くなる、口臭が強くなる、粘膜のトラブルが起こりやすくなる、などといった数々の影響が起こりやすくなってしまいます。

マスクによる害を最小限にするために

マスクによるお口の害を減らすためには、次のことをおすすめします。

なるべく口呼吸をしない

口呼吸はお口の健康だけでなく、体の健康をも損ねてしまいますので、極力鼻呼吸をするようにしましょう。また、マスクを外せる時にはできるだけ外すようにしましょう。

お口の清潔を保つ

歯磨きは丁寧に、できれば毎食後行うようにし、定期的に歯科でのクリーニングを受けるようにしましょう。

マスクをすることで、口臭を隠せる、歯が見えないということで、お口のケアに気を遣わない人も増えていますが、マスクをしているからこそ、よりお口の健康を気遣っていきましょう。