歯を白くしたい

歯を白く美しく見せたいのですが、何か良い治療法はありますか?

白い歯は老若男女問わず憧れますよね。

歯の見た目を美しくする目的の治療法を「審美(しんび)治療」といいますが、その中で歯を白くする治療法として、以下の3つの治療法があります。

 

①セラミック治療

セラミックとは食器などで使われる“陶器”のことで、天然歯に近い色合いと耐久性が特徴です。削った歯にセラミックの被せ物(クラウン)や詰め物をすることで、歯を自分好みの色や形にできる治療方法です。

〇メリット
・天然の歯と同じの強度があり、耐久性があります。
自分の歯の色に合わせたり、好みの色に調整したりできます。
・歯並びや噛み合わせの改善のとして、短期間で少ない通院回数で整った歯並びにすることができます。
・歯の形や大きさなど、矯正治療では困難なケースにも対応できます。
・金属アレルギーの方も適応となります。

×デメリット
・セラミックの被せ物をするときに、健康な歯を削ってしまう場合があります。
・強さと耐久性がありますが、絶対ではありません。ぶつけたり、強い負荷がかかると欠けてしまうことがあります。(硬い陶器食器でも落とすと割れてしまうのと一緒です。)
・保険外の治療(全自己負担)なので、相応の費用がかかります。

 

②オフィスホワイトニング

歯科医院で行うホワイトニングで、即効性が期待できます。歯科衛生士が専用のホワイトニング剤(薬剤)とライト・レーザーを当てて歯を白くします。クリーニングで、歯の表面についたステイン(シミ)や着色汚れを研磨剤にて除去してから施術するので、口内環境も整います。

〇メリット
・歯科医院で行うので、市販のものよりも強めの薬剤(ホワイトニング液)を使用することができ、初回から高い効果が望めます。術前、術後の写真撮影により、客観的に効果を実感できます。
・年齢問わず清潔感のある白さになります。
・歯科衛生士が施術するので、痛みが少なく失敗が無いです。
・事前検診もするので、口内環境が整います。

×デメリット
・即効性がある反面、セルフホワイトニングと比べて色戻りがやや早い傾向があります。気になる場合には定期的にホワイトニングされることをおすすめします。
・自由診療なので、費用がかかります。

 

③ホームホワイトニング

自宅で行うホワイトニングです。ご自分の歯に合わせて透明のマウスピースを作製し、ホワイトニング剤(ホワイトニング用の漂白剤)を入れて装着することで、徐々に歯を白くしていく方法です。マウスピースは透明なので、周囲の目を気にせず行うことができます。

〇メリット
・時間をかけて薬剤を浸透させる方法なので、オフィスホワイトニングに比べると効果が長持ちします。
・ご自分の予定に合わせて行うことができます。
・オフィスホワイトニングと併用して使用すると効果的です。
・少しずつ白くなっていくので、色の調整がしやすいです。

×デメリット
・オフィスホワイトニングより長い期間がかかります。(そのぶん、色戻りもゆっくりです)
・虫歯治療などで歯の形が変わると、マウスピースと歯の形が合わなくなってしまい、作り直し必要になります。

ホワイトニングを受けるときに気を付けることはありますか?

オフィスホワイトニングとセルフホワイトニングに共通するデメリットとして次のことが挙げられます。

・ホワイトニング後も色素の着色は防げません。ワイン、コーヒー、たばこなどに気を付けないと、再び歯が黄ばんでしまうことがあります。

・もともとの歯の色や質の影響がありますので、効果に個人差があります。

・神経が死んで歯が変色している場合には効果が薄く、あまり白くならないことがあります。

できるだけ早く長くホワイトニングの効果を感じたいのですが…

せっかくのホワイトニングですから、早く、できるだけ長い間白い歯を楽しみたいですよね。

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用すると、各治療を単体で行うよりも短期間で白さのアップが期待できます(デュアルホワイトニング)。

デュアルホワイトニングは結婚式を控えた女性や就職活動中の方など、特定の日までに白くしたいと思っている方にオススメのホワイトニング方法です。

◆デュアルホワイトニング

同時に行うので、短期間でより高い効果を発揮します。

歯を白くしたいQ&A

Q.ドラッグストアや通販などの歯磨き粉やホワイトニング液はお手頃価格だと思うのですが、効果がありますか?

A.一般に低価格で売られているような商品には弱い薬しか使えませんし、漂白剤は入っていないため、あまり効果は期待できないと考えた方が良いと思います。

一部歯科専売の商品であれば、補助機能が期待できるものがあります。例えば、アパガード(研磨剤入りではない)ナノ粒子ハイドロキシアパタイトという成分が配合されているため、歯垢を吸着除去する効果があります。また、ミクロレベルの傷の補修(再石灰・再結晶化)、歯にミネラルの補給を促すという効果もあるようですが、いずれも即効性はのぞめません。


Q.ホワイトニングにより歯が弱ることはありませんか?

A.結論から申し上げますと、歯科でのホワイトニングで歯が弱ることはありません。ホワイトニングは薬剤の成分が分解する過程で生じた酸素が、歯の着色色素をと結合することで無色化します。

歯を溶かす、歯の構造を変えるなどの心配はありません。

ただ、市販されているホワイトニング剤についてはこの限りではありません。特に、輸入品やあまりにも安価なものには気を付けましょう。


Q.ホワイトニング以外で、歯を白くするため普段から心がけておくことはありますか?

A.ホワイトニングを終えた方にも共通して言えることですが、色素沈着をしないような努力と、虫歯予防の徹底が必要です。

歯科で定期健診とクリーニングを行うことで、口内の汚れや着色が除去できます。歯を白くすることで、見た目はもちろん、虫歯や口臭などの予防にもつながるのでオススメです。

オフィスホワイトニングの場合はもれなく定期検診が受けられます。